2018年4月23日 (月)

フィラリア陽性から陰性に③

 今年、また新たに2頭のワンちゃんがフィラリア陽性から陰性に転じました。

大体、陽性発覚から3-4年で陰性に転じています。

うち1頭は毎年の検査で発覚したので陽性になった時期はかなり正確だと思います。

フィラリア陽性が毎年の検査で発覚したとしても、それからある種のフィラリア予防薬で通年予防すればフィラリアの寿命よりも早く陰性に転じることができます。

 陽性反応が出ても臨床症状が出ていなければ嘆くことはありません。そこからきちんと予防しましょう。

Firariainsei

全血でも血漿でも陰性反応が出ています。良かったです!

2018年4月19日 (木)

4月23日(月)、26日(木)は狂犬病集合注射に参加のため午前休診です。

 4月23日(月)と26日(木)は苅田町の狂犬病集合注射に参加するため、午前休診となります。

 午後は通常通り診察いたします。

ご不便おかけしますが、ご了解願います。

2018年4月13日 (金)

交通事故とノミマダニと

 4月に入ってから「春の交通安全月間」なのか、街中でよくパトカーを見かけます。日ごろから、交通法規を守って安全運転をするようにしましょう。

 先日、車にはねられたと思しきタヌキが運び込まれました。

 骨折している可能性もあったのでレントゲンを撮りたかったのですが、マダニがびっちりついており、これを手術室にいれたら(当院は手術室とレントゲン室が一体になっています)マダニが侵入するなと思い、外観の観察と栄養補給を保護した方にお願いしました。

 幸い次の日には起立しており、大きな骨折や内臓損傷はないだろうと思い、元気になったら野に放つようにお願いしました。

 それにしてもマダニやノミはたち悪いなあ、と思いました。やはり3月下旬から飼い犬飼い猫はノミマダニ予防はしたほうがいいのかな、と実感しました。

 それとは別に、正直、速度超過で運転している車は実際多いと思いますが、タヌキやキツネ、鳥などが交通事故にあいます。野生動物といえども殺せばいい思いはしないと思いますので、安全運転でお願いします。

2018年4月 7日 (土)

芝生レベルで”草むら”です。

 ノミ・マダニ、特にマダニは草むらに潜んでいるので

「犬を散歩させるときは草むらに行かないでくださいね」

と注意喚起します。ノミ・マダニ駆除薬を用いていても草むらに行かないに越したことはありません。

 では、どの程度の丈の草が茂っていると「草むら」でしょうか。

膝の丈?いえ、芝生レベルで「草むら」です。

芝生であってもマダニが普通に潜んでいます。

 マダニは血を吸ってなければ体長1㎜くらいなので、マダニからすれば芝生でもジャングルです。十分身を隠せます。

 理想的には芝生も連れて行かないほうがいいんですが、連れて行くときはノミ・マダニをきちんと予防しましょう。

2018年4月 6日 (金)

後肢の骨折

 8カ月齢の小型犬。抱いた状態で転落し、後肢を骨折。おそらく落ちる際に飼い主さんが後肢端をつかみ、全体重が後肢にかかり、ひねってしまったのではと推測します。多くの格闘技でも危険なので禁止技になっている動きだと思います。骨折するときは予想外の動きをするものです。

Kousi2

Kousi1_2

脛骨、腓骨ともに骨折しており、複数の骨折片に分かれています。

 おおよそ一か月半後

Kousi3

Kousi4折れていた細い腓骨も癒合している。

 撮影が雑で申し訳ないですが、結構きれいに癒合しています。2週間おきにレントゲンを撮っていたのですが、遊離した骨折片が徐々に動いて本来の位置に戻っていく様子は非常に興味深かったです。

 開院して間もないころの症例ですが、下巻き材のまき方を試行錯誤していた時期で結構、おうちでキャストがスポスポとれていたようです。

 それでも治ったということを考えると、「緩い固定で積極的に運動」は骨折の治癒には有効なのではないかと思っています。

 また、最近はキャストの良い固定法がわかり、1週間つけていても外れることがないので、1週間おきに下巻き材交換とレントゲン撮影を行っています。当初は飼い主さんのご負担も考えて2週間おきにレントゲン撮影をしていたので、治癒期間は約45日と判断していましたが、最近は上記の理由で1週間おきにレントゲン撮影と歩行確認して、約3週間で固定解除、という流れです。

 

2018年4月 2日 (月)

ノミ・マダニがすでに出ています。

 苅田町内ですでにマダニが犬についたという情報が入っています。今までで一番早いかなと驚いています。ここしばらく暖かかったからでしょうか。もうちょっと寝てろよと思うんですが。孵化するの早すぎ!

4月頭からノミ・マダニ予防はしたほうがいいかもしれません。

 当院のフィラリア予防薬はノミ・マダニまで駆除するタイプがありますが、フィラリア予防としては4月頭は早いので、4月末からで投薬はいいですよ、と飼い主さんにはお伝えしていたのですが、やはり3月末か4月上旬はノミ・マダニ予防だけはしておいたほうがいいかもしれません。

 せめて、投薬を開始するまでは草むらなどに犬を入らせないようにしてください。

猫は外出禁止でお願いします。先日、時々外に出る飼い猫にノミ駆除薬をつけたら、

死にかけのノミが体から出てきたそうです。ノミ・マダニは通年予防したほうがいいのかな、と悩んでおります。飼い主さんの経済的負担はなるべく減らしたいのですが、獣医学的に正しいのなら、せめて3月末からノミ・ダニ予防、4月末からノミ・マダニ・フィラリア予防!ということにしたほうがいいかもしれません。

 でも、飼い主さんが混乱するんですよねえ…。なるべく予防はシンプルにしたいんですが。

2018年3月30日 (金)

猫のトイレは固まるタイプの猫砂が良いです。

 猫、特にオス猫の尿路閉塞は悩ましい病気です。雌猫は滅多に尿路閉塞になりませんが、オス猫は不適切な飼い方をしたらかなりの確率でなります。

原因として

①不適切な食事を与えた結果(かつお節や煮干しなど)マグネシウム結石ができて尿路閉塞が起きる。ただし最近は知識の普及でこのタイプの尿路閉塞は減少している印象があります。

 もう一つは

②ストレス

です。最近は主にこっちが原因での尿路閉塞が多いような印象があります。

 ノミアレルギーなどで激しいかゆみの末や、トイレが不衛生で排尿に対して、ストレスを感じると尿路閉塞を起こします。

 ノミは駆除・予防する必要がありますが、見逃されがちなのが「トイレ」です。

 猫の頭数に対して、理想は猫1頭につきトイレ2個が良いです。お留守番中でも一方で排尿、一方で排便をしてくれるので猫もストレスを感じません。

そして、トイレを猫が使用したらすぐにきれいに尿や便を取り除いてあげると、常にトイレが綺麗なので猫も満足です。

 これは営業妨害になるかもですが、当院では「1週間シートを変えなくてもよい猫トイレ」は一切勧めておりません。過去の尿路閉塞を起こした猫の問診でかなりの確率でこのタイプのトイレの使用歴があり、

「1週間シートを変えなくても臭いがしない」というのは眉唾だと思っています。

猫は人よりも嗅覚が優れているので、「人はにおいを感じなく」ても猫からしたら「臭いなあ」と思っていると思います。

 また、便は毎日とっていても、排尿量や回数の把握が乾いたらよくわからないと思うので尿路閉塞を見逃して手遅れになりがちです。

 人間で「大きい方は流すけど小は1週間貯めるよ!」という人がいたら「大丈夫かな、この人」と思いますよね。

 毎日2回くらい猫のトイレ掃除するのそんなに嫌ですかね?健康チェックにもなるんでぜひやってください!

 個人的には犬の「伸びるリード」と並んで「1週間シートを変えなくていい猫トイレ」は「いらない商品」の同格なんですが、直接死因とか病因につながってないので販売はそのまま継続するでしょう。飼い主さんが知識を持つしかないのが悩ましいところです。

2018年3月28日 (水)

無菌的操作

 今回はちょっと専門的なお話しです。

 獣医師は手術を行いますが、その際は必ず「無菌操作」を行います。

手術器具はもちろん、使うガウンや手袋は滅菌されたディスポのものを用います。使う糸もディスポの合成吸収糸がメインです。

手術する部分も消毒薬で消毒しますが、ここからが実は結構悩みどころなのです。

なぜかというと生き物の体は消毒薬で完全に滅菌されるわけではないからです。

(毛穴の中まで消毒薬が入るとは考えにくいし、消毒薬の効果は40分くらいでなくなるといわれいます)。

 1時間を超える手術の際は再滅菌をしたほうがいいとも言われていますが、現実にはむつかしいかと思います。

 ただ、「だから滅菌や無菌操作があいまいでいい」というわけではありません。

 出来うる限りの無菌操作を行うことで、術後感染などを減らせますし、何よりも「自分はこの手術に際し、完璧な準備をした」という自信が心身の迷いを取り、手術を成功に導くのです。

 では、口腔内の処置(歯石除去や抜歯など)はどうでしょうか。口腔内は口内細菌が常在し、消毒薬をかけても意味がありません。では、「無菌操作」が必要ないかといえば「否」です。

 口腔内であっても使う器具はかならず「滅菌」する必要があります。他の動物の菌が付着していたまま用いると細菌感染を起こす可能性があるからです。

 歯科医師の方がどうしているかといえば、必ず患者さんごとに新しい滅菌済みの器具を用いて処置しているのです。

 獣医師の口腔内の処置も同様の準備をしなくてはいけません。

 ちなみに手術する部分の皮膚を消毒する際にヨード液という茶色の液を散布しますが、一定時間乾燥させることで消毒効果が高まりますのでじゃぶじゃぶかけては意味がありません。もったいないですし。

 さらにヨード液を掛けた後にアルコールを散布すると茶色から透明になるのですが、ヨード液が中和されてしまっていますので殺菌効果がなくなるのでやってはいけません。

2018年3月24日 (土)

フィラリア陽性から陰性に②

 昨日、またフィラリア陽性から陰性に転じたワンちゃんが出ました。

 経過を見ると実質3年弱で陰性に転じています。1年前の検査で検査キットの陽性ラインの色の出方が薄いかなと感じてはいました。ただ定量的な検査ではなく、定性的な検査なので色が薄い=フィラリアの数が減ったとは言えないのですが、経験上、陽性ラインの色が薄くなって臨床症状が消えた場合は、次の年には陽性反応が消えることが多いです。

 一時期は心臓の薬も飲んでいたのですが、最近は飲まなくても元気になっていたのでひょっとして、と思っていたのですがとても良い結果が出てよかったです。

 フィラリアの検査を毎年しておくと、臨床症状が顕在化する前に対策が取れます。

毎年の検査の重要性を感じます。

2018年3月19日 (月)

フィラリア陽性から陰性に。

 4年ほど前に成犬で初診でフィラリア陽性だった犬がいたんですが、今春検査をしたら陰性に転じていました。

 初年度と2年目はまだミクロフィラリア(フィラリアの幼虫)までいたのでそれなりに数が感染していたのだと思います。また心雑音がありました。

 フィラリアに感染していても心雑音が聴診されることは少なく、仮にフィラリアが陰性に転じても基礎疾患として心疾患はあるのかなと思っていたのですが、先月聴診したら確実にあった心雑音がない。ほぼ正常な心音でした。

 あれ、ひょっとしたらフィラリア陰性に転じたか?と今月全血と血しょうで検査してともに陰性。

 いつから感染していたのか成犬なのでわからないのですが、少なくとも4年強で陰性に転じたことはよいことです。

 フィラリアの成虫の寿命は5-7年だそうですが、ある種のフィラリア予防薬で通年予防をすると早く寿命に導けます。

 毎年、フィラリア検査をしておくと、早期にフィラリア感染が発見できますのでその時点からきちんと予防をスタートすれば症状はほぼ顕在化しません。

 まれに投薬し忘れや、投薬期間が開きすぎたりして感染してしまうケースがありますのでそれを検出するために毎年の検査が大事です。