« 当院のフィラリア予防薬について | メイン | 3月18日(日)は午後休診となります。 »

2018年3月 8日 (木)

成犬の橈尺骨遠位端骨折

 今、骨折しやすい犬のツートップのどちらかです。約1歳。体重約4㌔。

Maeasi1

 橈尺骨の遠位端骨折です。この像ではわかりにくいのですが尺骨も遠位端で骨折してます。成長板が見えないことから骨格的には既に成長は止まっている成犬です。

 さらに手根関節の亜脱臼も起きているっぽいです。

 斜め骨折ですので教科書的には「変位がしやすく、かつ手首付近であるので固定に苦慮するエリアである」ということになるかと思います。要は居合刀で竹を斜めに切ったときにズルリと滑って落ちる描写が時代劇なんかにありますが、そういうイメージですかね。実際斜めにずれてますし。

 なおかつ手首付近なのでプレート固定などがしにくい。するとしたらT字型プレートなどを用いることになるのでしょう。

 さらに「幼獣は骨の成長期なので仮骨増生が著しいが、成獣は骨の成長が止まっているので幼獣に比べ骨の癒合がしにくい」とどこかの教科書に書いてあった記憶があります。

で、3週間後

Maeasi2

実質10日くらいで歩行しており、3週間後位は普通に散歩にも行けていたので治療終了。

レントゲン像では、若干骨折線が認められますが、歩行できるのなら治癒したと判断してよいと思います。手根関節の脱臼はちょっと残ってるような気もしますが、

さらに受傷後約2か月後

Maeasi3

 斜めにずれていた部分に骨が増生し、ほぼ正常な橈骨の形になっています。尺骨の手首付近の骨折も完全に治っています。さらに手根関節部のずれもほぼ目立たないです。

 治療のポイントは

・適度な固定(ガチガチじゃなくてよい)

・適度な運動(ケージレストなんか無理なので動きたければどうぞ。犬も馬鹿じゃないので患肢が着地できるまで着地はしません)

・栄養をきちんと取る(筋肉を育てる。蛋白質を多くとることで筋肉と骨も治る)

ということでしょうか。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.bbiq.jp/t/trackback/634921/34110663

成犬の橈尺骨遠位端骨折を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。