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2016年9月 3日 (土)

フィラリア症の予防と治療

 犬を飼っている方なら今は知らない人はいないと思いますが、フィラリア症は心臓に寄生する寄生虫による病気です。

  フィラリア症にかかったとしても、臨床症状が出ていなければきちんと予防を再開すれば、症状の悪化を著しく遅らせることができます。症状が進行しないわけではありませんが、実質、明確な臨床症状の悪化は予防を再開すればほぼみられません。

 しかし、ひとたび臨床症状(運動不耐性、発咳など)が出てしまった場合は予後が悪い可能性もあります。

 フィラリア症にかかった犬に関しては、ある種のフィラリア予防薬の通年投与を行い、初期には抗生剤も併用していきます。そうすることでフィラリア成虫の寿命が5-7年のところ、それよりも短い寿命で命を尽きさせることができるようです。

 フィラリア成虫を殺す薬はありましたが、現在発売中止であり、また徹底したケージレストが必要なことや、副作用による犬の死亡が心配なので用いていません。

 フィラリアは月一回の投薬で予防できます。予防していたにもかかわらず感染してしまった場合の原因は、

①投薬期間が不十分(九州では5月から12月末までが予防期間です)。

②投薬間隔が不規則(40日以上投薬間隔があくと予防効果を保証できません)。

③投薬の失敗(内服薬を飲んでくれてない。滴下剤なら滴下の仕方が不適切)。

④投薬量の不足(動物の体重に対して投薬量が少ない)。

などが考えられます。

 当院では、春先に必ずフィラリアの検査をして、体重などをきちんと測定したうえで、犬のライフスタイル、性格に合わせて滴下剤、内服薬と使い分けをしています。

 また当院で用いている予防薬はすべて「動物医薬品」であり「要指示医薬品」(獣医師が診察したうえで処方しないと出せない薬)です。薬だけ出すということは獣医師法にも抵触することなので出来ません。

 残念ながら九州はフィラリア症の浸淫地です。感染してしまうと、それ以外の病気にかかってしまった場合、治療の障害になる可能性があります。予防を徹底しましょう。

 猫もフィラリア症に感染しますので、予防は室内飼いでもする必要がありますが、臨床症状は急性のアレルギー発作による急激な状態悪化であり、犬とは症状が異なります。猫の突然死の原因ともいわれています。

 上記の治療法は犬に限ったものとご理解ください。

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